私は北海道で生まれ育ちました。
関西生まれ育ちの祖父母と両親、そして姉、兄の六人家族です。
祖父母は同居していたり、していなかったりで
記憶の中でもいたりいなかったり。
最も古い記憶をたどれば、母は専業主婦でしたが、
5歳の頃に父が飲食店を始め、母も働くようになりました。
住居の下が店舗だったため、両親ともに共働きですが、
ずっといなかったという感じではないです。
ですが、私の面倒を見ていたのは主に同居の祖父母でした。
祖父母ともに定職に就いたことはなく、当時も無職。
祖父母共に軽度のアルコール中毒者(ずっと飲んでいました)、
そして祖母はパチンコ狂い(おそらく祖父は行っていなかったと思います)、
それだけでも変わった環境と言えますが、
それに加え、祖父はDV気質があり、また私に性的虐待を加えた
絵にかいたようなクズでした。
私の人格に大きな影を落とすことになる祖父母。
祖父母の話をまずはしていきたいと思います。
幼少期、
保育園に通っていたので、保育園から帰ると
いつも祖父母の部屋に入っていきました。
廊下の一番奥のその部屋は入る前に
とてつもない暗闇があり、そこには青い亡霊が住んでいました。
私の妄想です。
でも、小さな頃、その部屋に入るときに青い亡霊をいつも見ていました。
カーテンが閉められた薄暗い部屋で
祖父母と一緒に布団に横たわりテレビで時代劇を見ていることが多かったです。
未就学児ということもあり、外で遊ぶことはあまりありませんでした。
テレビを見ていると、
時折、祖父が祖母を殴り、蹴り、
私はそっと部屋を出る…。罪悪感を感じました。
その記憶だけがはっきりと頭に残っています。
また少しずつ話しますが、
祖父母の部屋ではいつも同じ夢をみて、
決まって夢のあるシーンで息苦しくなりました。
そうやってぼんやりとした映像で記憶されていたのですが、
そう、私はその部屋で祖父に性的虐待をされていたのです。
時代劇の音声、重み、息苦しさ、恥ずかしさ、感覚…
思い出すことを拒否し、今でも思い返すと動機がします。
これもおいおい話しますが、当時はかわいがられていると錯覚していました。
祖母はもしかしたら気づいていたのかもしれません。
そして殴られている日はもしかしたら阻止していたのかもしれません。
残念ながら祖母に愛されていた記憶はなく、
当時は一番かわいがっていてくれたのは祖父だと思っていました。
祖母はわかっていたのか、守ってくれたのか、
それでも私を疎ましく思っていたのか、気持ち悪く思っていたのか…。
二人とも他界した今、確かめることはできません。
でもきっと生きていたとしても、確かめることはできなかったでしょう。
